兵庫県知事を5期20年務めた井戸敏三氏がこのほど、エッセイ集「兵庫県政 一歩いっぽ 二十年」を著した。編集・発行は兵庫ジャーナル社。
井戸氏は2001年8月から昨年7月まで県知事を務めた。21世紀初頭の国内外の諸課題に加えて、阪神・淡路大震災からの「創造的復興」、さらに震災の教訓を踏まえて〝美しい兵庫づくり〟をめざした「震災後の時代と地域創生」に道筋をつける時代にあたる。
井戸氏は初当選から毎年、随筆集「歩みながら」「一歩いっぽ」を上梓し、通算20冊を刊行。本書はこれらの中から井戸氏自らがエッセイを抜粋し、課題の分野ごとに構成したほか、書き下ろしも載せている。
本書の「はじめに」で井戸氏は「私の知事任期の始まりは、人類の科学技術文明に対する警鐘となった、あの阪神・淡路大震災からの復旧復興、とくに創造的復興を目指す、震災復興計画の具体化であった。そして五期二十年の締めくくりがコロナ対策の一年半だった」と綴っている。
B6判、351頁。1500円(税別)。問い合わせは兵庫ジャーナル社(☎078・333・7560)。